今回は2024-10-30投稿の「水と空気と光について」の続きである。なお、今回の投稿は、NHKの番組「フロンティア」で、恐竜の多様化が全体的には高温と乾燥であった三畳紀の途中に200万年間だけ大雨が続いたカーニアン多雨事象(CPE:Carnian Pluvial Episode)と呼ばれる気候変化に起因していたという番組の解説に触発された。
当時の状況をもっと知りたくてネットで調べてみた。当時の地球はパンゲア大陸とパンサラサ海とで構成されていて、パンサラサ海での大規模火山活動によりパンゲア大陸での大雨がもたらされたというのだ。この大雨がパンゲア大陸中央の砂漠を緑化してパンゲア大陸全体で植物が大繁栄し、その結果、パンゲア大陸の南部にしかいなかった恐竜がパンゲア大陸全体に拡がって恐竜の大繁栄につながったというのだ。すなわち、パンゲア大陸では植物が大気中の二酸化炭素と太陽光と大雨で得られた水を用いて光合成をして大繁栄し、その結果、大量の酸素が大気中に放出された。それでは二酸化炭素はどこから供給されたのか。これはパンサラサ海での大規模火山活動に注目する必要がある。ここで想像されることは大量の水蒸気が海中から大気に放出されるとともに海水温が上昇して海水中の溶存二酸化炭素が大気中に放出されたと考えられるからだ。すなわち、パンサラサ海での大規模火山活動によって大雨による水と二酸化炭素がパンゲア大陸に供給されたのだ。そして、たぶんこの大規模火山活動は海底火山であったので火山灰が大量に成層圏に届くことは無かったと考えられる。その結果、火山灰が太陽光を遮って地球が寒冷化するということは起こらなかったのではないか。温暖化したパンゲア大陸では大量の雨水と二酸化炭素と太陽光とを用いて植物が光合成を行って大繁栄することが可能となり、その植物を食糧とする恐竜の大繁栄につながったと考えられる。
一方、さらに興味深いのは、パンゲア大陸での生物大繁栄とは逆に、パンサラサ海では無酸素化(もしくは低酸素化)が生じて放散虫以外の海洋動物が絶滅したらしいのだ。そして、この無酸素化の原因がまだ明らかではないらしい。海水温が上昇したと考えれば海水中の溶存酸素は減少するからと説明できそうだが、パンサラサ海でも植物プランクトンが生存していれば酸素不足を補うことができたはずだ。
ここで素人の思い付きだが、もしかしてパンサラサ海での海底火山から硫黄もしくは硫黄酸化物も放出されたと考えれば説明できるのではないだろうか。海底火山から噴出した硫黄は海水中の酸素を消費して硫黄酸化物となり海水に溶け込んで硫酸による酸性化を生じるかもしれない。酸性化したパンサラサ海では植物プランクトンは生きていけなかったのではないだろうか。硫酸であれば、海水温が上昇しても溶存酸素や溶存二酸化炭素のようには容易に大気に放出されることはない。なお、これは素人の単なる思い付きなので全く根拠はないのだが。。。
いずれにしても、以前の投稿と同様に、地球での生命の繁栄のためには光合成ができる植物の繁栄が重要なのだ。。。テレビの番組を見た素人の感想を含むので信憑性が低い部分もあるかもだがなんか面白そう。。。