水という不思議な物質について

 素人の戯言はまだまだ続く。今回は「水と空気と光について」の「水」についての戯言である。

 水 H_2 O は2つの水素 H と1つの酸素 O が角度をもって結合している。二酸化炭素 C O_2 は2つの酸素 O と1つの炭素 C が直線的に結合しているので極性を有しないが、水は角度をもって結合しているので強い極性を持っている。このことが奇蹟を生む重要な要素と思われる。複数の水分子は水素結合で結ばれて複雑な振る舞いをする。水は液体状態の4℃で最大の密度を有する。さらに、固体状態の氷は液体状態の水よりも比重が小さい。その結果、氷は液体状態の水に浮かぶことになる。これも奇蹟である。氷で水面を覆うことによって氷の下の水が蒸発するのを抑制しているのだ。この結果、気化熱による水温低下が抑制され、氷の下の水の温度低下は思ったよりも少ない。もし、氷の比重が水よりも大きければ、海の底から凍っていくことになり、地球の寒冷化はもっと厳しいことになっていただろう。そして、水は大きな比熱容量を持っているので、温まりにくく冷めにくい。その結果、陸に囲まれた盆地は寒暖差が大きいが、海に近い土地は海水温の影響で気温変動が小さい。

 地球にはたまたま大量の水が存在し地表の大部分が海で覆われていたからこそ、その海水中で生命が誕生した。生命の一部は陸に上がったが、そこでも水の不思議な性質によって生命が生存継続できる気候が続いてきた。そして、生命を形作る細胞は水を油の膜で包んで出来ている。。。