PT図による電子対消滅と電子対生成の説明

 以前から、量子をPT図とET図を用いて図表現することを提案している。今回は、PT図で電子対消滅と電子対生成の説明を試みる。

 まず、電子、陽電子、光子は、PT図では下記のように図表現出来ることは以前に示した。

電子のPT図
陽電子のPT図
光子のPT図

 それでは今回はまず、電子対消滅について、PT図を用いて説明する。左回りの2軸振動をするスピン \frac{1}{2} の電子(電子波)と右回りの2軸振動をするスピン \frac{1}{2}陽電子陽電子波)とが時空図の同一点に重なった際を考える。そこでは、下記の上側の図において、上側の電子に対応する破線と下側の陽電子に対応する破線とが合成されてP軸の正側から負側への矢印が得られて光子の左向きの振動が生じる。なお、T軸側の正負の動きはキャンセルされる。さらに、下側の図において、上側の陽電子に対応する破線と下側の電子に対応する破線とが合成されてP軸の負側から正側への矢印が得られて光子の右向きの振動が生じる。これらは、電子(電子波)と陽電子陽電子波)が時空図で同じ位置に重なった時に、電子対消滅してP軸方向のみで1軸振動するスピン 1 光子が生じたことを意味している。なお、質量を意味するT軸方向の上下膨れも消滅し、電荷についても右回りの正電荷と左回りの負電荷が中和消滅している。

電子対消滅1のPT図
電子対消滅2のPT図

 次に、電子対生成について、PT図を用いて説明する。下記の上側の図において、光子を意味するP軸での左向きの破線の矢印がT軸の正側と負側に膨らんで、上側の電子を意味する実線の左回りの矢印と陽電子を意味する下側の実線の右回りの矢印とに分かれる。また、下記の下側の図において、光子を意味するP軸での右向きの矢印がT軸の正側と負側に膨らんで、陽電子を意味する上側の実線の右回りの矢印と電子を意味する上側の左回りの矢印とに分かれる。これらは、時空図の一点での1軸振動するスピン 1 の光子(光子波)が2軸振動するそれぞれスピン \frac{1}{2} の電子(電子波)と陽電子陽電子波)とに変わり、それぞれ時空図の別の位置に移動していくことで、電子対生成が生じていることを意味している。なお、質量を意味するT軸方向の上下膨れが生成し、この上下膨れに伴って負電荷を意味する左回りと正電荷を意味する右回りが生じている。なお、このような質量及び電荷の生成のためのT軸方向の上下膨れを起こすためには、なんらかの適切な外部ポテンシャルが必要と考えられる。

電子対生成1のPT図
電子対生成2のPT図

 以上のように、PT図を用いて、質量及び電荷の消滅・生成を含めて電子対消滅と電子対生成を説明することが出来る。さらに、スピンについては、1軸振動する光子がスピン1で説明でき、2軸振動する電子及び陽電子がスピン \frac{1}{2} で説明できる。

 量子の場図表現を用いるとなんとなく解ったような気がしてくるのは私だけだろうか。もっとも今は戯言レベルなのだが。