各種の量子論の位置付け雑感3

 今回は、前回の投稿である「各種の量子論の位置付け雑感2」のさらに続きである。量子論の階層について以下のように9つに分類しているのは同じである。

量子力学:粒子の量子論、統計処理、過去から未来への時間発展、非相対論的、 Euclid 空間

②離散量子光学:粒子の量子論、統計処理、過去から未来への時間発展、非相対論的、 Euclid 空間

③TSQM:粒子の量子論、統計処理、時間対称的な時間発展、非相対論的、 Euclid 空間

④連続量量子光学:場の量子論、過去から未来への時間発展、非相対論的、 Euclid 空間

⑤相対論的量子力学:粒子の量子論、特殊相対論、過去から未来への時間発展、 Zitterbewegung 、カイラルスピノール、 Minkowski 時空

⑥量子場光学(自仮説):粒子と場の量子論、時間対称的な時間発展、特殊相対論、 Zitterbewegung 、カイラルスピノール、 Minkowski 時空、自由場、束縛場

⑦場の量子論Ⅰ:経路積分量子化、粒子と場の量子論、特殊相対論、ファインマン Feynman 図、過去から未来への時間発展、 Minkowski 時空、散乱問題、S行列

⑧場の量子論Ⅱ:正準量子化、場の量子論、特殊相対論、過去から未来への時間発展、漸近場、相互作用場

⑨未知の統一理論:場の量子論、一般相対論、量子 Einstein 重力、過去から未来への時間発展、ウルタイム、正準量子化

 『⑦場の量子論Ⅰ』について、 Feynman経路積分を勉強しようかと思っていたが、前回に紹介した中西襄先生の論説「時空概念の数学的イメージ」を読むと、経路積分について『量子力学では数学的裏付けがあるが、場の量子論では全く形式的である。今のところ摂動論の母関数という以上の理論的正当化を保証するものはないのではないか。・・・(略)・・・経路積分測度については Heisenberg 描像に相当するものをどうやって定義したらいか分からない。表現の状態空間の正定値性について全く情報がないのでS行列のユニタリー性について何も言えない。』とちょっと不安な見解が見られる。

 Feynman Hibbs との「量子力学ファインマン経路積分」は以前に読んだ覚えはあったが、場の量子論での経路積分についてはきっちりと勉強したことはなく、そろそろ勉強しようかなと思っていたところの出鼻を挫かれた気分だ。摂動論をごりごりと使って計算したいという気持ちはないので経路積分の勉強は後回しにするのが良さそうだ。しかし、そうなると「くりこみ理論」も放ってきぼりになるかもしれない。広く浅くひとまずは勉強しなければならないかも。また、経路積分量子化正準量子化を近似できる強力な道具で非常に有用と考えるなら、場の量子論の近似(そうでないところも出てきているが。。。)となる自仮説と同じ立場だ(自仮説はトンデモだけど・・・)。ただその使い方に気を付ける必要があるということか?!。。。気を付ける点を素人でも判断できるのだろうか?。。。ひとまずは自仮説の量子場光学の構築に必要な程度に勉強し、それ以降の「存在の全ては光」への道へは再度どうするか考えたい。のんびり気長に、そしてじっくりしぶとく行きたいなあ。。。