「存在は全てが光」への道7

 2024-02-07の投稿『エネルギーの局在性と横モードについて雑感』で、高エネルギーの光子が電子対生成を起こす際の泡箱の電子対の飛跡を見るに、電子及び陽電子の飛跡の太さが思いのほか細いことから、光子も電子も横モードは質量ではなくエネルギーの局在性と関係しているのではないだろうかという疑問に至った。そして、量子はエネルギーが高いほど縦モードだけでなく横モードも局在化が著しくなるという仮説を試みた。しかし、そのように考えなくてもこれまでの1光子レベルの光波束の確率的に選択するという性質を用いれば良いのではという結論に至り再考を中止した。

 ところで、2023-07-13の投稿『「存在は全てが光」への道4』で、『光子による電子対生成を起こす条件として、なんらかの外部ポテンシャルを要しなくても、電子対生成に必要な角振動数 \omega_2 の大きい2つの光子を正面衝突させることで、電子対生成を起こす可能性があり、仮想光子を用いた実験では実現しているようである。ただし、2つの実光子の正面衝突でなく、電子・陽電子衝突実験での仮想光子同士の衝突ということのようで、実験としては実光子ではなかなか難しいようだ。』と述べた。また、『光子を質点のように考えると、光子同士の正面衝突はかなり困難なように思えるが、光子波と光子波との衝突なら可能性が高いような気がする。ただし、光子波間の位相整合は考慮しないといけないので、思うほどには容易ではないかもしれない。』と述べた。

 この点について、光子はエネルギーが高いほど縦モードだけでなく横モードも局在化が著しくなると考えると、むしろ、高エネルギーの光子は局在化が著しくなって質点かのように振る舞う。2つの高エネルギーの実光子が正面衝突するのはやっぱり極めて難しいということかもしれない。ただし、宇宙が創成した初期であれば高エネルギーの実光子であっても正面衝突できるほど多数の実光子が密集していたのかもしれない。そう考えれば、宇宙が創成した初期に光から電子やハドロンが生まれたという仮説も十分に考えられそうだ。。。

 そして、再考すべきか否かがまたよくわからなくなった。電子対生成や電子対消滅をもっと勉強する必要がある。それからもう一度検討しようと思う。。。