エネルギーの局在性と横モードについて雑感7

 2024-03-20の投稿『エネルギーの局在性と横モードについて雑感6』の続きで、かなりざっくりとした話題である。

 中性子はdクォーク2個とuクォーク1個とがグルーオンにより結び付けられて運動エネルギーを質量エネルギーに変換されてエネルギーの閉じ込めが成されている複合量子である。原子核の場合は陽子と中性子が中間子により運動エネルギーが質量エネルギーに変換されてエネルギーの閉じ込めが成されている複合量子である。それなら、少なくとも形式的には電子の場合の類推で中性子原子核(例えばα線:Heの原子核)が自由場を伝搬する様子を表現できるのではないかと考えた。

 まず、電子の場合は2024-03-06の投稿『エネルギーの局在性と横モードについて雑感5』で次のように書いた。

 Higgs 場との相互作用を繰り返す1電子レベルの電子波束のイメージを下図に示す。

1電子レベルの電子波束のイメージ図

自由電子場と Higgs 場との相互作用時空点には仮想 Higgs 粒子が絶えず生成消滅を繰り返していると考えている。スピン右巻き状態 \psi_R がスピン左巻き状態 \psi_L に変わる際には弱荷ー1でスピン0の Higgs 粒子が Higgs 場で消滅し、スピン左巻き状態 \psi_Lがスピン右巻き状態 \psi_R に変わる際には弱荷ー1でスピン0の Higgs 粒子が Higgs 場で生成する。これが繰り返されることで1電子レベルの電子波束は自由電子場を拡がり具合を制約された横モードを持って伝搬していくように近似できるというイメージである。』

 上記から類推して、中性子の場合は、構成量子(3つのクォーク)と相互作用する Higgs 場に加えて複合量子(中性子)としてグルーオン場と相互作用することで運動エネルギーが質量エネルギーに変換されてエネルギーが閉じ込められると考える。原子核(α粒子)の場合は、構成量子(12個のクォーク)と相互作用する Higgs 場に加えて複合量子(原子核)として中間子場と相互作用することで運動エネルギーが質量エネルギーに変換されてエネルギーが閉じ込められると考える。このように形式的に考えると質量エネルギーの大きさに依存して、質量が大きい量子ほど横モードの拡がり具合が小さくなるということが想像される。ただし、質量の無い光子の場合も含めて考えると質量エネルギーも含めたエネルギーが大きい量子ほど横モードの拡がり具合が小さくなると言えないだろうか。そうならば、 de \; Bloglie の物質波( \mathbf{p} = \hbar \mathbf{k}) との関係もみえてくる。すなわち、横モード及び縦モードの拡がり具合はエネルギーの局在性と関係しているという推察だ。

 もし、この推察があたっていれば、量子のダブルスリット干渉の実験において、干渉が生じるためのスリット間隔はエネルギーの大きい量子ほど小さくなるという可能性が出てくる。すなわち、スリット間隔は広い方から、光子、電子、中性子原子核(α粒子)の順となる。なお、質量の無い光子の場合は横モードの拡がり具合を光学系で比較的容易に変更することができる。ただし、光子といえどもエネルギーが高くなるほど横モードの拡がりを大きくすることは困難なのに対し、小さくすることは比較的容易となる。これは波長が短い光ほど小さく絞ることが可能とも表現できる。また、波長が短い光ほど波動性よりも粒子性が顕著になるとも表現できる。

 今回は、かなりいい加減な雑感であったが、量子場光学が場の量子論量子力学(量子光学)との橋渡しを期待できるような気がしていい気分だ。。。ただ、今回は戯言に妄想が絡み合ってしまった。。。