「存在は全てが光」への道8

 2024-02-28の投稿「エネルギーの局在性と横モードについて雑感4」で提案した下図が示すようなメカニズムであれば、泡箱での電子の飛跡が細いことが説明可能である。

飛跡のイメージ図

 そうであれば、電子も光子と同様に、横モードは電子光学系による拡がり具合の制御を除いて基本的には進行方向と垂直な面に無限に拡がっているとしても良いように思われる。

 ところで、2023-07-13の投稿『「存在は全てが光」への道4』で、『光子による電子対生成を起こす条件として、なんらかの外部ポテンシャルを要しなくても、電子対生成に必要な角振動数 \omega_2 の大きい2つの光子を正面衝突させることで、電子対生成を起こす可能性があり、仮想光子を用いた実験では実現しているようである。ただし、2つの実光子の正面衝突でなく、電子・陽電子衝突実験での仮想光子同士の衝突ということのようで、実験としては実光子ではなかなか難しいようだ。』と述べた。また、『光子を質点のように考えると、光子同士の正面衝突はかなり困難なように思えるが、光子波と光子波との衝突なら可能性が高いような気がする。ただし、光子波間の位相整合は考慮しないといけないので、思うほどには容易ではないかもしれない。』と述べた。

 この点について、宇宙が創成した初期であれば高エネルギーの実光子であっても正面衝突できるほど多数の実光子が密集していたのかもしれない。そう考えれば、宇宙が創成した初期に光から電子やハドロンが生まれたという仮説も十分に考えられそうだ。。。その場合は、たぶん、真空に生成しては消滅する仮想電子対が正面衝突する実光子のターゲットになることが考えられそうだ。すなわち、自由光子場と束縛電子場との相互作用である。自由光子場を伝搬する2つの実光子が束縛電子場の仮想電子対に正面衝突すると仮想電子対は実電子対に変わり、自由電子場をそれぞれが反対方向に伝搬していく。。。こんな具合でどうだろうか。。。かなり思いつきな話ではあるが。。。

光子の正面衝突による電子対生成のイメージ図