量子場光学のトンデモ話15

 かなり以前の投稿になるが2023-10-01に投稿した「B場を補助場とする共変的量子化でのスカラー光子とクーロン力の関係」において、電磁場の明白に共変的な量子化によって、光子1個の状態が2つの横波光子と1つのスカラー光子と1つの縦波光子の4つであり、そのうちの2つの横波光子と1つのスカラー光子が物理的状態で1つの縦波光子は非物理的状態であると勉強した。この光子1個の状態をベースに仮想光子と実光子の場図表現PT図を考案した。スカラーポテンシャルはスカラー光子と関係し、仮想光子はスカラー光子からなることから、一般にクーロン力は仮想光子を交換することで働くという意味がなんとなく理解できた。また、ゼロ点エネルギーは仮想光子の生成・消滅の繰り返しであり、 Casimir 効果や Lamb シフトと関係していることもなんとなく理解できた。

 それじゃ、それ以外にスカラー光子が活躍する場面は無いのだろうか。

そこで、量子多体系の一つの例として、スカラー光子波からなる仮想光子の多体系を考えてみたい。スカラー光子はスカラーポテンシャルに対応する。スカラー光子の多体系を採用することでスカラーポテンシャルの波束の伝搬を考えることができる。双子世界時空には素領域毎に仮想光子が生成消滅を繰り返しているというイメージを以前に考えた。ただし、単一のスカラー光子では面白くないが、多体系のスカラー光子を想定することでスカラーポテンシャルの波動が伝搬するイメージを作れるのではと思い立った。例えば、平行線路を電気信号が伝搬する様子は古典電磁気学では光速で伝搬するTEM波で表現される。これを量子場光学では多体スカラー光子に対応するスカラーポテンシャルの波束の伝搬と考えることになる。平行線路での電気信号の伝搬が電子の動きではなくTEM波である理由はここにあるのではないだろうか。クーロン力スカラー光子からなる仮想光子の交換で表現されるが、平行線路の電気信号の伝搬もスカラー光子からなる仮想光子に対応する多光子レベルの光波束の自由光子場が張られた双子世界時空での光速での伝搬と考えてみたい。

 ただし、平行線路内の多数の電子が極わずかしか移動しないことと、信号が光速で伝搬するTEM波という電磁波が平行線路の空間部分を伝搬することによる。なお、ここで平行線路は完全導体で形成されているものとし、さらに空間部分は真空としている。このことは量子場光学を持ち出さなくても古典的電磁気学で既に検討されているようである。例えば、太田浩一先生の「電磁気学の基礎Ⅱ」の「13.12キルヒホフとヘヴィサイド:電流は光速度で流れる」に同軸線路の場合が詳しく書かれている。さらにそこには『この式は、あたかも電荷光速度で移動して電流をつくっているように見える。だが伝導電子の平均移動速度 v光速度 c に比べて極めて小さい。』とか『伝導電子はほとんど動かなくても電磁エネルギーは空間を伝わって光速度で伝搬できるのである。』との記述がある。自仮説の量子場光学に基づけば、『電磁エネルギーは空間を伝わって光速度で伝搬できる』という点は私は賛同できず、自仮説の量子場光学によれば自由光子場が張られた双子世界時空を多数の仮想光子の素励起情報の波動が光速度で伝搬するとなる。

 しかし、量子場光学を持ち出さなくても古典的電磁気学で十分である。むしろ、古典的電磁気学の方が適しているのだ。これは物理学の階層性の問題だと考えられる。回路理論では、電流は電子の流れであり平行線路も同軸線路も電流が往復するために必要と考えられている節があり、電磁波の伝搬としての説明が無い気がする。しかし、これでは電子の動きはわずかなので説明にならない。電磁波の伝搬とするならば光速度で伝搬することがすっきりと納得できる。。。