再び量子場光学:スカラー光子

 第二の自仮説の量子場光学を提案し、真空エネルギーを仮想光子として振る舞うスカラー光子そのものとした。ところで、スカラー光子の役割が明確なのは、ゲージ場の明白に共変的な量子化において補助場としてB場(NL場)を導入した形式で Landau ゲージを採用した場合に限られ、量子場光学ではこちらを採用している。そこでは物理的状態は2つの横波光子と1つのスカラー光子であって、縦波光子は非物理的状態で双極子ゴーストの登場となる。一方、 Gupta-Bleuler 形式では Feynman ゲージなので縦波光子とスカラー光子の位置付けが複雑で、縦波光子の成分とスカラー光子の成分の1次結合を考えることで初めて Coulomb 力との関係を説明することができる。こちらはスッキリしていないので量子場光学では採用していない。

 ゲージ場の仮想光子はスカラー光子そのものであり、ゲージ場が張られた双子世界時空ではスカラー光子が生成と消滅を絶えず繰り返しているように見える。スカラー光子がスカラーポテンシャルを双子世界時空に形成するので、双子世界時空を素領域の集合として考え、その素領域でスカラー光子が生成と消滅を絶えず繰り返しているというイメージがわかり易い。スカラーポテンシャルは離散化されていて素領域に存在するスカラー光子の数がその大きさを意味するのだ。そして、荷電場とゲージ場との相互作用があると、そのゲージ場が張られた双子世界時空をスカラーポテンシャルの波動として光速で伝搬していくことになるが、荷電場とゲージ場との相互作用が定常的になると、双子世界時空のスカラーポテンシャルは静的に振る舞う。空間に電子が置かれるとその周囲にスカラーポテンシャルが光速で拡がって行った上で、ついには静的な Coulomb ポテンシャル場が形成されるというイメージに対応する。

 一方、ゲージ場の2つの横波光子はいわゆる古典的な光そのもので、そのゲージ場が張られた双子世界を1光子レベルの光波束として光速で伝搬する。なお、実光子は2つの横波光子だけではなくスカラー光子も付帯すると考えるのが自然である。それに対し、束縛電子場の励起電子の光学遷移はパルス的であり、定常的とはならないことが特徴的である。

 以上のように、ゲージ場 A_\mu (x) \equiv (\phi, \mathbf{A})スカラーポテンシャル \phi は仮想光子として振る舞うスカラー光子が対応し、ベクトルポテンシャル \mathbf{A} は実光子として振る舞う2つの横波光子とスカラー光子が対応する。それを表現したのが下記の仮想光子の場図表現と実光子の場図表現である。

仮想光子のPT図
実光子のPT図

 以上のように考えると、スカラー光子単体である仮想光子は双子世界時空の素領域と密接に関係しているのに対し、2つの横波光子と1つのスカラー光子とからなる実光子は双子世界時空を1光子レベルの光波束として伝搬する光子の素励起情報の波動と密接に関係している。そして、真空エネルギーがスカラー光子単体である仮想光子のスカラーポテンシャルに電荷を掛けたスカラーポテンシャルエネルギーであると考えるのが自然なのだ。。。 Coulomb ゲージではスカラー光子は登場しないし、 Gupta-Bleuler 形式ではスカラー光子は登場しても位置付けが解り難い。補助場としてB場(NL場)を導入した形式で Landau ゲージを採用すると、スカラー光子はB場の量子として明確になる。B場は補助場でなくてスカラー光子場とでも呼んだ方がいいような。。。