清水明先生の「熱力学の基礎」を読み出して早速なるほどと思う記述にぶつかった。「新版 量子論の基礎」も気づきがたくさんあって読んで楽しかったが、この「熱力学の基礎」もなかなか興味深い。今の私が最初に読むのにドンピシャの本だ。『エンタングルメント・エントロピー』というのにぶち当たって、まずはエントロピーの勉強をしたいというのが最初の動機だった。私にどれだけ理解できるかわからないがのんびりと挑戦したい。第1章の「熱力学の紹介と下準備」は目からうろこ。ミクロとマクロとの関係、そしてスケールと有効理論の話。p3の『まず自分が扱いたい現象のスケールを決め、それに応じた適切な理論で記述する』とあり、p6に『熱力学・統計力学・量子論(と時空の構造に関する相対論)は、お互いに依存しあい関係しあっている理論体系であり、いずれを欠いても現代の物理は立ち行かない』とある。さらに、第16章に「統計力学・場の量子論などとの関係」という章まである。
物理は人間が自然を理解するための近似の世界であり、階層性を考えて階層毎に適切な理論を選択して目の前の自然について考えてみることでなるほどと満足感が得られる可能性があるということなのだろう。そして、私の場合は光とは何かを考える際に、場の量子論を考慮した量子光学として自仮説の「量子場光学」を立ち上げた。戯言かどうかは別にしてそれなりに意味のある試みと自己満足。そう言えば、最近は熱力学を考慮した場の量子論として熱浴が登場する「有限温度の場の量子論」の研究も盛んである。そして、量子多体系の研究を参考にして量子場光学の対象を1光子系から多光子系に拡げていこうとすると熱力学の考慮が必須となるのだ。そこに『エンタングルメント・エントロピー』が登場する必然があるということか。。。ということでしばらくは熱力学、熱物理学、統計力学等の勉強にのんびりチャレンジしていきたい。。。