エネルギーの局在性と横モードについて雑感

今回は、『「存在は全てが光」への道』への対応も含めて、量子場光学を少し改善していこうと思う。なお、これまでの量子場光学の対象は『「存在は全てが光」への道』を除いては例えばダブルスリット干渉のような低エネルギーの現象が中心であった。しかしな…

量子場光学の時空概念

量子場光学では特殊相対論に対応するべく相対論的不変性( 不変性)を満足するために、正世界(plus-verse)と負世界(minus-verse)とからなる双子世界(twin verse)を導入した。 光円錐の双子世界時空図は、表側が正世界で裏側が負世界と二重構造となって…

量子場光学で考えた光とは何か

このブログ「存在は全てが光」を立ち上げた最初の投稿が2020-01-20で「光とは何かという疑問」であった。 最初の2年間は忙しくて投稿も散発でしかできなかったが、昨年は週に2回程度の割合で継続的に投稿できた。その結果、当初よりもはっきりと…

早くも見直し3次元PT図

2024-01-14の投稿『今更ながら3次元PT図の見直し復活2』で、電子の3次元PT図について下記のように書いた。『電子の場合は、P軸方向(横波)とT軸方向(縦波)の2軸振動であって、正世界の右回りに対応して負世界が左回りに見えるのでヘ…

量子場光学とウィグナー関数の関係

2024-01-17の投稿「量子場光学と調和振動子近似の関係2」で、量子光学で登場する調和振動子近似を量子場光学でどのように考えるかを検討してみた。そして、それなりの関係性が確認出来て質量の無い光子であっても調和振動子近似は近似という点で…

電子の3次元PT図と電子の質量について

2024-01-11の投稿「今更ながら3次元PT図の見直し復活」で電子の3次元PT図を提案し、下記のように記載した。『次に、実電子の3次元PT図を示す。電子の場合は、P軸方向(横波)とT軸方向(縦波)の2軸振動であって、正世界の右回りに対…

ガウシアンビームの横モード

量子の1量子レベルの量子波束において、横モードをどのように定義できるかは自仮説の量子場光学にとって重要である。質量の無い光子の場合は横モードは2次元的に無限に拡がり、光源や光学系が拡がりを制約するだけと考えているが、質量の有る電子の場合の…

量子のエネルギーについて2

2024-01-21の投稿「量子のエネルギーについて」の続きで、今回は特殊相対論からみた量子のエネルギーを基本に戻って確認しておきたい。 特殊相対論を考えるとき、量子のエネルギー は量子の静止質量 と量子の運動量 とを基本量として定義できる。 …

量子場光学と調和振動子近似の関係2

かなり前になるが2023-06-04の投稿「量子場光学と調和振動子近似の関係」で次のように書いた。『場の量子論を考慮した量子光学として「量子場光学」を打ち上げた。量子光学では電磁場の量子化として調和振動子近似を採用し、生成・消滅演算子を定…

今更ながら3次元PT図の見直し復活2

前回、ヘリシティを表示した3次元PT図を復活させたが、3次元PT図でのヘリシティの値の解釈について補足する。 光子の場合は光子はP軸方向(横波)の1軸振動なので、ヘリシティ+1とヘリシティー1がそれぞれ独立して表現されることになる。1つ目は…

量子のエネルギーについて

昨年の2023-12-19の投稿「ゼロ点エネルギーの勉強3」で、坂本眞人先生の1冊目の「場の量子論」のゼロ点エネルギー(真空エネルギー)の記載に触れた。『【注】(12.51)の導出の際に落としたc数項は、 の場合、零点(真空)エネルギーに対…

今更ながら3次元PT図の見直し復活

今回、3次元PT図を中身を見直して復活させることにした。双子世界を正世界及び反世界の組み合わせから正世界及び負世界の組み合わせに変更したことでヘリシティを表示できるようになった。2024-01-07の投稿「今更ながら電子のPT図とスピンの…

局所性と局在性との違いについて

私はブログの中で「局所性」と「局在性」とを使い分けている。「局所性」は、清水明先生の「量子論の基礎」を根拠に、ある地点で行われた行為とか起こった現象により、遠方の実験の結果が直ちに変わることはない性質と考えている。また、坂本眞人先生の「場…

今更ながら電子のPT図とスピンの向きの関係について

今になって気が付いたのだが、電子のPT図とスピンの向きとの関係が右左逆になっているかもしれない。電子のPT図を示す。 電子のPT図電子は左回りの回転で図示されている。この左回りの回転角振動数は電子の における に相当すると考えている。慣性質量…

量子の大きさの雑感

年明けでたわいのない雑感。量子の大きさとは何かを考えてみる。詳細は昨年度の投稿にて書いたつもりだが、ざっくりと考えてみたい。まずは、光子の大きさについて。 電磁場の量子化においてもたらされた概念である光子は、電磁エネルギーが離散化されている…

新年おめでとうございます

昨年は自仮説の「量子場光学」を立ち上げました。そこでは、量子の素励起情報の波動という概念の導入と、正世界(plus-verse)と負世界(minus-verse)とからなる双子世界(twin verse)という概念の導入と、量子の場図表現という量子状態の表現方法の提案と…

今年一年を振り返って

今年は以前に比べて年初から多数の投稿をすることができた。そして、場の量子論を考慮して量子光学を見直すというスタンスで自仮説の「量子場光学」の構築をスタートした。そこでは、量子の素励起情報の波動という概念と、正世界(plus-verse)と負世界(min…

ゼロ点エネルギーの勉強5

既に紹介した坂本眞人先生の2冊の「場の量子論」のうち、1冊目だけでなく、2冊目のp302からp313にかけてにも真空エネルギーに関係する内容の解説があるのを見つけた。2冊目は流し読みを始めたばかりなのでまだ不勉強だが、索引から見つかったの…

ゼロ点エネルギーの勉強4

真空エネルギーは面白そうという感触を元に、ネットで調べたら 効果には、 らが1948年に理論的に予測し によって1997年に実証されたという静的 効果の他に、 が1970年に理論的に予測し らによって2011年に実証された動的 効果というものがあ…

ゼロ点エネルギーの勉強3

詳しい解説が付いていて自習用に良いと評判の坂本眞人先生の2冊の「場の量子論」を使って場の量子論をじっくり勉強中であることは以前に述べたが、さらにディラック場におけるゼロ点エネルギー(真空エネルギー)についての次の記述が気になった。1冊目の…

ゼロ点エネルギーの勉強2

真空は、何も無い静かな場所ではなく、仮想粒子(量子)が生成と消滅を繰り返す結構複雑な場所のようだ。 さて、手始めに、山田克哉先生のブルーバックス本「真空のからくり」を読むことから始めている。早速であるが、p13に『こうして、「無」が「無」に…

量子アインシュタイン重力の勉強

中西襄先生の「場と時空」を入手して読み始めている。まずはざっくりと量子 重力の考え方を知りたかったからだ。専門書は今の私には荷が重過ぎる。そして、第一部は過去の論説を集めたものでなかなか面白い。第二部が量子重力理論である。 この本は1992…

「存在は全てが光」への道6

今回は2023-12-06の投稿である『「存在は全てが光」への道5』の続きである。 大幅改訂された量子場光学によれば、光子は横波光子とスカラー光子とが物理的状態であるのに対し、縦波光子は非物理的状態である。一方、電子(陽電子)は横波電子も縦…

「存在は全てが光」への道5

今回は2023-07-13の投稿である『「存在は全てが光」への道4』の続きである。さらに、量子場光学の大幅な方針改訂に従った内容である。 「存在は全てが光」への道では、電子もハドロンも存在する全てが光から生まれたと考えて、そのことを確かめよ…

改訂:ゲージ場と光子の場図表現について

早速だが、量子場光学の構築方針の大幅改訂にしたがって、真空エネルギーは存在するが0であるとした改訂の第1弾として、光子の場図表現であるPT図及びΩT図とゲージ場 の関係を説明する。さらに、反世界という用語が反粒子の世界と勘違いされる恐れがあ…

量子場光学の大幅改訂

今回は、量子場光学の大幅改訂を考える。真空エネルギーをどう考えるかから出発して、相対論的不変性( 不変性)の要請で となる点とどう整合させるか、という問題点に対応するためである。そして、未知の統一理論との関係も気になるところである。2023…

場の量子論の相対論的不変性の根拠について

今回は、以前に紹介した中西襄先生の素研の論説である「素粒子の理論はなぜローレンツ不変なのか」を読んで感じたことである。なお、内容的には殆ど理解していないので単なる感想である。ただし、場の量子論において 不変であることの重要さの程度に関わる内…

ゼロ点エネルギーの勉強

ゼロ点エネルギーとか真空エネルギーとか呼ばれるエネルギーの存在は 効果や シフトの実験検証を根拠にしていると思われる。 ところで、最近、詳しい解説が付いていて自習用に良いと評判の坂本眞人先生の2冊の「場の量子論」を使って場の量子論をじっくり勉…

再考:ゼロ点エネルギーについて

2022-09-21に「ゼロ点エネルギーについて」という投稿をした。これまで私は 効果を根拠に一応肯定する方向で量子場光学の構築を進めてきた。上記投稿では『場の量子論における調和振動子近似において、光子場に適用する場合、ゼロ点エネルギーの存…

各種の量子論の位置付け雑感3

今回は、前回の投稿である「各種の量子論の位置付け雑感2」のさらに続きである。量子論の階層について以下のように9つに分類しているのは同じである。①量子力学:粒子の量子論、統計処理、過去から未来への時間発展、非相対論的、 空間②離散量子光学:粒子…